投稿日:2018.01.22 |
リフォームにタイミングってあるものなの?
オオサワ創研の「住まいのコラム」をご覧いただき、ありがとうございます。
本日も、みなさまが知って得する住まいの情報をお届けいたします。
さて今回のテーマは「リフォームのタイミング」について。
リフォームをする際、「壊れてしまった」からとか「不便になったから」とかなど、必要に差し迫ったからリフォームをするという方がほとんどだと思います。ですがそもそもリフォームをするにはリフォームをするタイミングがあるのでしょうか。今回はリフォームをする時期の基本的な考え方と一般的な目安について紹介したいと思います。
そこで本日のコラムは
「リフォームのきっかけとなる理由とは?」
「家のライフサイクルとは?」
「ではどうすればいいのか?」
でお送りしたいと思います。
■ リフォームのきっかけとなる理由とは?
前述でも書いたのですが、リフォームは家が古くなったら、傷んでしまったらそこで初めて考え出す方がほとんどでしょう。ですが、リフォームをする目的とは傷んでしまい必要に差し迫ったからだけではありません。リフォームを考えるきっかけになるのは次の4つが代表的なきっかけとなるでしょう。
- 設備の故障や老朽化による破損などのため
雨漏りや壁にひびが入ってしまった場合、そして水廻り(お風呂やトイレなど)の故障といった場合は生活に直結する大問題です。即時行わなければならないでしょう。 - 家を長持ちさせるためにメンテナンスするため
家のそれぞれの材料にはもちろん寿命があるので、家を長持ちするためには定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスをしっかりしておけばいきなりの大問題を防ぐ事もできます。 - ライフスタイルが変化したため
人生を過ごす上において、その時々で過ごし方も変わってくるでしょう。子どもたちが大きくなってきたから、部屋を分ける。子どもが巣立って行ったので定年退職も控えバリアフリーにして間取りも変える、などが考えられるでしょう。 - 現状に不満があったりグレードアップを希望するため
水廻り(キッチン・トイレ・お風呂)の使い勝手が悪い、今よりもっと使いやすいものにしたいという不満もリフォームを考えるきっかけとなるでしょう。
これらのきっかけはそれぞれが独立した理由でリフォームを必要とし、そのタイミングもバラバラです。そのタイミングそれぞれで行っていれば、その都度時間とお金がかかってしまいます。また足場を組む場合は20万円ほどかかることがおおいので、その都度足場を組んでいればそれだけでも大変な額になってしまいます。できればタイミングよくリフォームをしておきたいものです。
■ 家のライフサイクルとは?
では、家の各部位のライフサイクル(耐用年数)、いわゆる寿命とはだいたいどれくらいなのでしょうか。下にまとめてみました。
部位名 | 耐用年数 | こんな時には、メンテナンスを検討ください |
システムキッチン | 15~20年 | コンロの点化不良、レンジフードの誤作動、扉の建てつけ不良等 |
システムバス | 15~20年 | タイルのひび、はがれ、給湯器の点化不良、水栓不良等 |
トイレ | 10~15年 | 便器やタンクの水漏れ、破損。しつこい汚れ等 |
洗面所 | 10~15年 | ボールやガラスの破損、水漏れ等 |
屋根・塗装 | 15~20年 | 瓦のずれ、色あせ、縦樋の劣化等 |
クロス | 5~7年 | クロス同士の繋ぎ目が捲れ、変色、はがれはじめていたら等 |
外壁 | 10~15年 | ひび割れ、色あせ等 |
どうでしょうか。思っているより短いでしょうか。もちろんこちらはあくまでめやすであり、使用状況や使用環境によっては、痛みが激しくなっており、早めにリフォームが必要になることもあります。逆にしっかりと掃除やメンテナンスを行っていると長く使っていてもリフォームの必要がないケースもあります。
ここからはおうちの築年数ごとに必要となるリフォームを紹介します。
<築5年~10年>
この時期にはクロス、トイレ、洗面所、外壁のちょっとした破損や汚れが目立ってきます。
特に、クロスは継ぎ目がめくれ、変色してはがれる時期でしょう。クロスの変色やはがれ、浮きが目立ってきたら張替えのリフォームを検討することをお勧めします。塗り壁の場合は汚れが進んできた時に張替えの検討をお勧めします。
また、外壁の色あせが目立ってきます。
色あせや苔、藻が生えている場合は塗り替えすることをお勧めしております。
<築10年~15年>
この時期にはキッチン、バス、トイレ、洗面所などの水廻りや外壁のリフォームが必要になってきます。
特に水廻りは使用頻度が高く、湿気が多いので劣化が早い場所になるため、注意が必要です。排水口の詰まり、臭いが気になったり、蛇口、シンク下から水漏れしている場合は早めにリフォームすることをお勧めしております。
外壁は光沢の低下や、触ると白い粉が付着するチョーキングなどが発生しましたらリフォームの検討をお勧めします。
<築15年~20年>
この時期にはキッチンやバス、屋根・塗装のリフォームが必要です。キッチンでは、シンク表面の汚れが目立ったり、劣化し始めたら要注意です。
バスは特にタイルの割れや傷に注意してください。そこから水滴が浸水し、土台や柱が水分を含みシロアリが発生し、見えないところで腐食が進んでいきますので早めのリフォームをお勧めしております。
屋根・塗装では、屋根の色にバラつき、苔や藻が生えてきたり、屋根の一部にひび割れがある場合はリフィームの検討をお勧めしております。
■ ではどうすればいいのか?
これらの考え得る来たるべきタイミングを先読みしておき、それに準備をあらかじめし、さらに家族計画をしっかりと行っておけば、「急に出費が必要になった」「急に壊れて大変な事態となった」などの大惨事になることを防ぐ事が出来るでしょう。このタイミングを間違ってしまい、補修したばかりのところをまた壊すことになった、先々を考えて作ったはずなのに無駄になってしまった、費用ばかりかさんでツギハギの家になってしまったというようなケースは、本当によくあることなのです。
無駄なく効率的にリフォームするには、工事を上手に組み合わせて、時期を合わせてリフォームできるように計画を立てておくこと、そして定期的なメンテナンスが肝心です。ライフサイクルを考えずにリフォームを行ってしまうと、将来またすぐに大規模なリフォームが必要になった場合、時間も費用も余計にかかってしまうこともあります。リフォーム時期は10~20年単位で1度検討してみるのがおすすめだといえるでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。
今回はリフォームのタイミングについてご紹介しました。
長く健康的な状態を保つためには日ごろからのメンテナンスが欠かせないのは人も住宅も同じです。家のライフサイクルに合わせたメンテナンスを基準に、そこに家族の希望やライフスタイルの変化によって必要となるリフォームをうまく取り込んでいくことで、費用を抑えながら統一感のある暮らしやすい家をつくることができます。
自宅の状態に合わせて、あなたならではのリフォームプランを考えてみましょう。