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バリアフリー住宅リフォームを考える際に知っておくべきポイントとは?

バリアフリー

オオサワ創研の「住まいのコラム」をご覧いただき、ありがとうございます。
本日も、みなさまが知って得する住まいの情報をお届けいたします。

さて今回のテーマは「バリアフリー」について。

 

「バリアフリー」という言葉を耳にするようになってから久しく、新しく建てる住宅はバリアフリーデザインになっているところが増えています。そのため「なぜ今更バリアフリー?」と思われた方も多いかもしれません。

実は2020年に東京オリンピックが開催されることから、社会全体全体を高齢者や障がい者が気軽に移動できるようにするバリアフリー新法(正式名称は『高齢者、障がい者などの移動などの円滑化の促進に関する法律』)が現在注目を浴びています。そのため、住宅も改めてバリアフリー化しようと考えられる方や、将来のためにとバリアフリー住宅にしたものの、バリアフリー化した住宅が必要になった年代になって「既存のバリアフリーが自分に合わない」とご相談に来られる方も増えてきています。

 

併せてバリアフリー展が2016年4月に大阪で開催されることもあり、その重要度が再認識されています。バリアフリー展は主に業者向けの内容ではありますが、介護用品や福祉用品が展示され、セミナーも開催されるため、在宅介護を考えられている方は足を運ぶと参考となることも多いかもしれません。

では、「バリアフリー」の現在について今一度考えてみましょう。

今回の住まいのコラムは

バリアフリーとは
バリアフリーとユニバーサルデザインの違い
バリアフリー住宅にリフォームする際に気をつけるポイントとは
バリアフリーを進めたものの、後々困ってしまった失敗例
バリアフリー化にかかる費用を削減する方法とは
をおおくりたいと思います。

 

バリアフリーとは

バリアフリーとは、高齢の方や障がいのある方などが生活しやすいよう、障壁(バリア)を削除(フリー)する設計方法として考えられました。バリアフリー住宅にするためのリフォームをする箇所は、主に以下が例として思い当たるでしょう。
・部屋と部屋の間などの段差を取り除き、つまづいたり車いすで通りにくくないようにフラットな状態にする
・出入り口を広くしたり、引き戸にする
・廊下やお風呂、トイレなどに手すりを設置する
・トイレを様式にしたりトイレの間取りを広くする
・お風呂の浴槽を浅くしたり、バスタブを低く設置して入りやすくする
・動線や各部屋を広くしたり、介護がしやすいように間取りを変える
・玄関先にスロープをつけたり、玄関の大きな段差をなくす

またバリアフリー思想の一環として、お風呂に入るときのヒートショックを防ぐための対策なども、よく相談をいただくポイントです。

 

バリアフリーとユニバーサルデザインの違い

先述のとおり、バリアフリーは障がい者や高齢者などのために進化してきた考え方です。その中でよく混同されるのが「ユニバーサルデザイン」です。

ユニバーサルデザインとは「どこでも、だれでも、自由に、使いやすく」を基本に、ある特定の人専用という考え方ではなく、可能な限りすべての人を対象利用者として捉え、施設や製品、情報などをデザインする考えとして進化してきました。

このように、ユニバーサルデザインの中にはバリアフリーも含まれており、「ユニバーサルデザインの考え方に基づく取り組みの一部がバリアフリーである」と言えます。

 

バリアフリー住宅にリフォームする際に気をつけるポイントとは

バリアフリーリフォームについて相談をいただく際に感じることは、必要に迫られてから慌てて行う方が多いなということです。もちろん健康なうちはなんでもなかったものが、知らないうちに障壁と感じるようになることが多いため、何が必要なのかわからない、もしくは必要だということさえ思いつかないことが多いことも事実です。必要になって慌てないよう、今すぐ完璧なバリアフリー工事をするのではなく、将来の下準備をしておくことが大切です。

ただ、バリアフリー化を進めたものの、その時になって実は使いにくいということが多くあるという設備のひとつが「手すり」です。手すりの取り付け位置は、その時の年齢や身体の状態によって、高さ、左右、向きも異なります。例えば実際に使うときになって利き手の握力が弱まり、反対側に手すりをつけなおしたケースや、廊下の両側に手すりを取り付けたら車いすが通れなくなり、外したというケースもあります。

個人住宅のバリアフリーは公共スペースとは異なり、バリアフリーを必要としている方、また一緒に住む方の状況に応じて家全体を変えていくことが大切です。

そして、対象となる方が可能な限り自分で生活したり、介護を少しでも楽にするため、対象者の寝室の近くに水まわりを配置する間取りも人気です。この設計にすることにより生活がしやすくなるだけでなく、同居者が家のどこで何をしているのか、気配を感じながら生活ができることが大きなメリットとして挙げられます。家に引きこもりがちになるのではなく、同居者の方も共に楽しく暮らせる環境づくりを目指すことが大切でしょう。

 

バリアフリー化を進めたものの、後々困ってしまった失敗例

バリアフリー化を進めたが時間が経って不便に感じてしまったという以下のようなケースもあります。

 

玄関の段差をすべてなくす

車いすで移動しやすくするために、玄関の段差をなくしたご家族。しかし外からの砂埃が室内に入りやすくなったと困ったそうです。1cmでも段差を作れば、砂などの侵入を防ぐことができ、それくらいの段差なら車いすで簡単に乗り越える術はあったはずでした。

 

階段の手すり

ご高齢の方が階段を上がりやすいように、ご本人が持ちやすい高さに設定し取り付けたものの、階段を降りる際には低すぎるということもあるようです。足の悪い方には階段を下りるほうがつらいため、どちらの高さにも対応できるように高さを調節したり、左右両方に取り付けたり、2段の手すりを設置するとより便利でしょう。

 

バリアフリーリフォーム業者の選定

バリアフリーが必要となり、バリアフリーリフォームをしたものの、細かな箇所で使いにくいということもあります。
リフォームをお願いした業者が介護制度をあまり理解しておらず、対象者に合わせた改修がされていないケースもあります。身体の具合が悪くなってから慌てて改修したため、業者選定も冷静に考えることができなかったことも原因の一つでしょう。
実際に脳梗塞などで寝たきりになると、リフォームどころではなくなってしまうため、今は不便を感じていなくても将来を見据えて準備をしておくことが大切です。

 

バリアフリー化にかかる費用を削減する方法とは

介護にかかる費用は大きな金額が必要となることが多いことが事実です。バリアフリーにするためのリフォームには、数千円から1,000万円単位まで幅広くあります。また、介護に必要な福祉設備も併せて考えなければなりません。

しかし、介護保険を使えばすべてのリフォームが上限20万円の1割もしくは2割負担で済みます。手すりはもちろん、段差解消や滑らない床への張り替えも個別なら保険の範囲内で行えることもあります。

また、医療費や介護費なども自己負担を軽減できる制度もあります。受給対象者やその助成額はそれぞれ異なるため、受けられる補助金や減税などについて、まずは各お住いの自治体や介護保険窓口に相談してみましょう。

 

さいごに

要介護者の発生率は、加齢とともに急速に高まっており40代~64歳では0.4%、65~69歳では2.8%、80~84歳では28.4%、85歳以上では2人に1人が要支援または要介護が必要な状態にあります。

誰もが歳をとり、自分の親や配偶者、世帯主がいつ介護が必要になるかわからないため、その時が来てから慌てるよりも、今から準備しておくための「心のバリアフリー化」が大切でしょう。

 

みなさまもご家族でいつか来るときについて、今一度話し合ってみませんか?