投稿日:2016.01.14 |
システムキッチンの種類とわかりづらいメリットデメリットをおさえた選び方
オオサワ創研の「住まいのコラム」をご覧いただき、ありがとうございます。
本日も、みなさまが知って得する住まいの情報をお届けいたします。
さて今回のテーマは前回に引き続き「キッチンのリフォームについて」。
前回のコラムでも何度もお伝えしたように、キッチンのリフォームは一日の多くの時間を過ごす奥様にとって、非常に重要な場所のひとつであり、そのキッチンが使いやすいかどうかによって、奥様の機嫌やおいしいごはんが作りたいかどうかに関わってくるため、家族全体に最も重視したほうがよいリフォームポイントなのではないかと考えています。奥様達の頷く声が聞こえてきそうですね。
本日のコラムは
「はやりのシステムキッチンの種類とは?」
「対面キッチン(オープンキッチン)と壁付キッチン(クローズキッチン)の違いとは?」
「対面キッチンの種類とそれぞれのメリットとは?」
「アイランドキッチン」
「ペニンシュラキッチン」
「Ⅰ型キッチン」
「L型キッチン」
「セパレート型キッチン」
をお送りしたいと思います。
はやりのシステムキッチンの種類とは?
最近のシステムキッチンの流行りは、なんといっても「対面キッチン」です。
新築やリフォームのほとんどがこの対面キッチンを選ばれます。キッチンリフォームや新築などでわたしたちにご相談いただく中でもよくある質問が「対面キッチンとアイランドキッチンって何が違うの?」です。なんとなく良さそうなキッチンなんじゃないかなあというイメージはあるものの、数あるキッチンの種類とそれらのメリット・デメリットまでご存知の方は多くないはず。
一度キッチンを選び、施工途中でキッチンの種類を変更すると大きく間取り自体が変わってくる可能性があるため、あらかじめきちんとそれぞれのメリット・デメリットを理解し、自分が長い時間過ごす環境に合ったキッチンを選ぶことが大切です。
またその時の流行りだけに流されず、冷静に長い目で選ぶことも重要ですね。
そのため、本日は詳しくそしてしっかりとご説明していきたいと思います。
対面キッチン(オープンキッチン)と壁付キッチン(クローズキッチン)の違いとは?
「対面キッチン」とは、キッチンで作業をしているときに、ダイニングやリビングを見渡せるような作りになっているキッチンのことをいい、開放感があり、他の人とコミュニケーションがとりやすいのが特徴です。キッチンで料理や洗い物をしている間でも、テレビを見たり、子どもやご家族の様子を見ながら作業をすることができるため、疎外感や子どもが危ないことしてないかなどの不安感を感じることがないため、ほとんどの方が対面キッチンを選ばれます。
ただ、メリットがあればデメリットがあるのが世の常。メリットを最大限感じるには、デメリットもしっかりと抑えておくことが必要ですよね。その対面キッチンのデメリットは、
・リビングやダイニングなど、部屋全体に料理のにおいが拡がりやすい
・台所の作業場などが目につきやすいため、常にキッチン周りをきれいにしておかなければならない
ことが主にあげられるでしょう。
そのため、それらが嫌な方は下の写真のような「壁付キッチン(クローズキッチン)」を選ぶ方もいらっしゃいます。
クローズキッチンは、対面キッチンとは逆でコミュニケーションはとりづらくなるものの、キッチンが散らかっていてもある程度隠しやすく、クッキングスペースをまとめることができること。そして料理に集中しやすいため、料理が好きな方は壁付キッチンを好む方も多いのです。
対面キッチンの種類とそれぞれのメリットとは?
対面キッチンは大きく分けて、下記の5つに分類することができます。
・アイランドキッチン
・ペニンシュラキッチン
・Ⅰ型キッチン
・L型キッチン
・セパレート型キッチン
次からそれぞれの特徴とメリット・デメリットについてご紹介したいと思います。
アイランドキッチン
アイランドという言葉のとおり、キッチンと壁が接することなく、島のようにあるキッチンのことをアイランドキッチンといいます。
まさに、オープンキッチンという名を表す代表格のような台所です。
アイランドキッチンのメリット
アイランドキッチンのメリットは、なんといってもその「開放感」です。
視線を遮るものが格段に少ないため、キッチンの周りを動きやすく、ダイニングテーブルへ料理を運ぶときなど自由に、そして最短距離で移動できることは、家事をする方からすればかなり使い勝手が良いことでしょう。
そのほかのメリットとしては、
・開放感があるためコミュニケーションがとりやすく、孤立感を感じない
・作業スペースが広いため、家族で料理を一緒にしやすい
・アイランドキッチンは上位グレードとして取り扱われるため、オシャレなキッチンが多い
などがあげられるでしょう。
アイランドキッチンのデメリット
アイランドキッチンの最大のデメリットとしては、その圧倒的な存在感から設置するのに非常に広いスペースが必要となることです。また、その開放感の裏返しとして、油はねやニオイも部屋中に拡がりやすいことも考えなければいけません。そのほかダイニングやリビングから丸見えのため、手元が丸見えとなってしまい、常にきれいにしておかないと、せっかくのオシャレなアイランドキッチンが生活感丸出しの空間と早変わりしてしまいます。
そのため、単なる憧れだけではなく生活スタイルや性格を鑑みて冷静に判断することをおススメいたします。
ペニンシュラキッチン
ペニンシュラとは半島という意味で、島(キッチン)が壁に片側くっついたので、半島(ペニンシュラ)と呼ばれています。
対面キッチンといえば、この風景を思い浮かべる方が多いでしょう。アイランドキッチンは間取りにかなり制約ができてしまうことに比べ、ペニンシュラキッチンはあまり間取りの制約を受けないため、実際はこちらを採用される方が多いのも事実です。
ペニンシュラキッチンのメリット
ペニンシュラキッチンはコンロの横に壁を設置することが多いので、アイランドキッチンよりも選べる換気扇の種類が多く、ニオイの拡散軽減につながります。また壁際にコンロがあることから、油はねなどの汚れが飛びにくくアイランドキッチンの持つ開放感や作業スペースの広さも持ち合わせている、かなりバランスの良いキッチンと言えます。
ペニンシュラキッチンのデメリット
ペニンシュラキッチンのデメリットは、アイランドキッチンと比べると開放感がなくなり、アイランドキッチンほどの機動性がないことでしょうか。
またアイランドキッチンと同じく手元が丸見えのため、いつもきれいにしておくことと、ニオイ対策も大事なポイントです。
アイランドキッチンと同じく、機動性を重視したいという場合は、壁に面してはいるけれども壁の向こうを通れるようにすると、アイランドキッチンとペニンシュラキッチンのメリットを合わせたキッチンを作ることができます。
Ⅰ型キッチン
Ⅰ型キッチンとは、ペニンシュラキッチンと似て、コンロからシンクまでが横一直線に「I」の字のように並んでいるキッチンのこと。キッチンの前にカウンターができるため、セミオープンキッチンとも呼ばれます。
Ⅰ型キッチンのメリット
Ⅰ型キッチンの一番のメリットは、なんといってもキッチンの手元を隠すことができることです。
アイランドキッチンやペニンシュラキッチンは、キッチンの上に置いたものはすべて見えてしまいますが、Ⅰ型キッチンは手元のカウンターの高さを高めに設置することで、キッチン周りのゴチャゴチャした生活感を隠すことができることや、コンセントが設置しやすいことがあげられます。
また一番よく売れているキッチンのため、お手頃価格で設置できることもメリットでしょう。
Ⅰ型キッチンのデメリット
アイランドキッチンやペニンシュラキッチンに比べて、カウンターを設置するため開放感はなくなってしまいます。そのため、開放感を少しでも出したい場合はちょうどいいカウンターの高さに調整することで開放感が出る場合があります。ただ開放感を出すと油汚れなどが飛びやすくなるため、使い勝手とどちらを重視するか考えるとよいでしょう。
L型キッチン
L型キッチンはその名のとおり、キッチンをL字型に曲げたキッチンのことです。I型よりも大きいため、作業スペースがとりやすい人気の台所です。
L型キッチンのメリット
L型キッチンのメリットはなんといっても作業スペースが広くとれることと、移動が楽なこと。
広いスペースで効率的に料理をすることができるため、料理好きな方や夫婦や家族で一緒に料理をする方はこのL型キッチンを選ばれる方が多いのです。
L型キッチンのデメリット
L型キッチンのデメリットとしては、設置スペースを広く必要があるので、ダイニングやリビングを狭くしてしまわないか注意が必要です。またコーナー部分がデッドスペースとなってしまうため、収納スペースを用意しにくいことがあげられるでしょう。
セパレート型キッチン
セパレート型キッチンというのは、シンクとコンロを別々に分けたキッチンのことをいいます。そのためⅡ型キッチンと呼ばれることもあります。I型とL型、そして壁付キッチンのメリットを合わせたキッチンともいえるでしょう。
セパレート型キッチンのメリット
セパレート型キッチンは、シンクとコンロが分かれているため作業スペースを設けやすいことが言えます。また作業スペースを別々に設けることができるので、複数人で料理しやすいことも特徴です。また壁に向かって作業することもできるため、壁付キッチンのメリットである料理に集中しやすいことも、見逃せないポイントです。
セパレート型キッチンのデメリット
セパレート型キッチンは、シンクとコンロが分かれているため、食材や鍋の移動中に水滴がポタポタとこぼやすいため、シンクとコンロを使いやすい距離に設置することがポイントでしょう。
まとめ
今回はシステムキッチンの種類とそれぞれのメリット・デメリットについてご案内いたしました。
数あるわかりづらいキッチンの種類をどれにするかの判断基準については、
・部屋の広さや間取り
・常に掃除をして綺麗に保てるかどうか
・料理を複数人でするのか
・コミュニケーションをとりながら家事がしたいのか、はたまた集中したいのか
・予算
という視点で選べばよいでしょう。
それぞれのキッチンの種類にメリットやデメリットがあり、選ぶキッチンによって家全体の間取りやレイアウトも大きく変わってきます。
この記事が楽しい気持ちで料理ができる、理想の環境づくりのきっかけになることを願っています!