健康・eco

快適な冬や夏を過ごすために意識したい住まいの体感温度のポイントとは

体感温度

オオサワ創研の「住まいのコラム」をご覧いただき、ありがとうございます。
本日も、みなさまが知って得する住まいの情報をお届けいたします。

さて今回のテーマは「体感温度」について。

 

突然ですが、みなさまはあんまり暖房をつけていないのになんか温かいおうちに行ったり、または冷房をつけていないのに過ごしやすく涼しいおうちに行ったことはありませんか?

あれってほんと不思議ですよね。暖房や冷房をそんなにまわしていないのに過ごしやすいおうちと、冷暖房がガンガン動いているのになんか不快な部屋ってあるものです。

もちろん、高気密高断熱であることがその大きな要素であることは言うまでもありません。

●高気密高断熱についての記事はこちらをどうぞ:

 高気密高断熱住宅のメリットデメリットが気になるあなたへ

 

でも高気密高断熱だけが快適さの良し悪しや、冷暖房をたくさん回さなくても快適に過ごせるかどうかの住まいかどうかの要素ではないのです。住まいの快適さにおいては「体感温度」もとっても大切な要素なのです。

 

 

そこで本日のコラムは

「【体感温度】の重要性について、改めて考えよう」
「体感温度を変える4つの要素とは?」
「快適な体感温度をつくりだすコツとは?」

でお送りしたいと思います。

 

■ 【体感温度】の重要性について、改めて考えよう

みなさまが普段過ごす中で気にするのは、外気温や室内温度でしょう。体感温度を考えながら生きている人なんて、そうそういません。体感温度はもちろんひとりひとり異なるものであり、同じ25度でも心地よいと思う人もいれば、過ごしにくいと思う人もいるでしょう。

一般に「理想的」と思われている温度の中にいたとしても、人により、そしてその時々によって過ごしやすいのかどうかは変化します。

また同じ温度の中にあったとしても、木でできたベンチと鉄でできたベンチでは、座ったときに感じる温度は違うでしょう。同じ温度下にある場合、鉄も木も同じ温度であるはずなのに。

この現象が起こるのは、熱の移動スピード、いわゆる「熱伝導率」が違うからなのです。鉄は熱を伝える力(熱伝導率)が大きいので、熱が体から鉄に速く移動し、ひんやりと感じるのです。逆に木は鉄よりも熱を伝える力(熱伝導率)が小さいので、熱が身体から木にゆっくりと移動するため、冷たく感じません。

 

このように、同じ温度下においても体から逃げていく熱の移動スピードの違いによって、体感温度は大きく変わってくるのです。

体感温度が変わる理由には、いったいどんな要素があるのでしょうか。

 

■ 体感温度を変える4つの要素とは?

体感温度に関わる要素は4つあります。
この4つの要素を見てみましょう。

▼ 伝導

先述した伝導です。物に触れると、熱は肌から物へと移動します。熱伝導率の大きい素材や物質であればあるほど熱が速く移動し、冷たく感じます。

 

▼ 放射

直接触らなくても、熱は温度の異なるものの間で移動しています。これを放射と言います。
この放射は自分の体と何かが触れていなくても、空気の表面温度により影響を受けるので、住まいではこの放射が特に体感温度に大きく影響するのです。例えば、トンネルの中でトンネルの壁に直接触れていなくても、トンネルの内側表面温度が低いため、冷たい放射によって体から熱が奪われ、涼しく感じるのです。
つまり同じ温度下であったとしても、周囲の表面温度が高ければ温かく、周囲の表面温度が低ければひんやりと感じるのです。

 

▼ 気流

同じ温度下であったとしても、風が吹いている川の近くでは涼しく感じたりします。これは気流によるもので、空気が動いて肌にあたると、肌の表面から熱が空気と共に移動するので涼しく感じます。
風は熱の移動スピードを速くする動きをするので、風(空気の動き)が強いと寒くも感じてしまうわけです。

 

▼ 蒸発

同じ温度下であったとしても、ムシムシとした日本と、カラッとしたホノルルやロサンゼルスでは過ごしやすさが変わってきます。その理由としては液体が気体に蒸発する際、気化熱を奪い周囲の温度を下げます。人間は汗をかいて蒸発させることで熱を逃がし、体温の調節をしています。
そのため、湿度が高いと汗がうまく蒸発しないため、日本の夏はその温度以上に暑く感じるのです。

 

■ 【快適な体感温度をつくりだすコツとは?

この4つの体感温度の原理を快適な住まいに置き換えた場合、どのようなことが影響してくるのでしょうか。

上記で

  • 伝導
  • 放射
  • 気流
  • 蒸発

が体感温度を変化させる要素であることをお伝えしました。

私たちが住まいの中で快適な体感温度を感じるためには、この4つの要素に意識して様々なところに手を加えてあげることで、過ごしやすい環境を意識的に作り出すことができるのです。

 

▼ 夏、暑いときに涼しい住まいの環境を作り出すためには?

夏に心地よく過ごすためには、断熱と日射の調整によって室内の表面温度を上げないことです。床や壁、天井や窓の表面温度が高ければ同じ温度下であったとしても暑く、低ければ涼しく感じます。

そのため夏を過ごしやすい住まいに変えるためにリフォームするときは、下記を意識しましょう。

 

  1. 高い断熱性能で表面温度を上げないこと
    太陽によって一番温められやすい天井から、部屋に熱が移ってくることがないように、天井裏でしっかりと断熱をし、住まいの表面温度の上昇を防ぐことが重要です。断熱材を設けることは代表的な方法ですが、太陽光パネルを屋根の上に載せることも実は効果が見込める方法です。
  2. 窓からの日射を遮蔽し、床や窓面の表面温度を上げないこと
    断熱効果を高めたうえで、遮熱ガラスで太陽熱を遮熱したり、日差しが直接当たらないように日よけを設けたり、すだれなどを使うことで日射の侵入による表面温度の上昇を防ぐようにします。
  3. 通風に配慮しこもった熱を逃がすこと
    熱がこもることを防ぐために、風の流れが生まれるよう窓の位置を工夫したり、24時間換気システムを導入したりすることも大きな効果を見込める方法でしょう。

 

▼ 冬、寒いときに暖かい住まいの環境を作り出すためには?

冬に心地よく過ごすために大切にしたいことは、なんといってもしっかりとした断熱によって表面温度を下げないことです。表面温度が変わることで、その過ごしやすさは劇的に変わります。

そのため冬を過ごしやすい住まいに変えるためにリフォームするときは、下記を意識しましょう。

 

  1. 断熱性能を高めて、表面温度を下げないこと
    床や壁、天井に効果の高い断熱材をすき間なく敷き詰め、室内の表面温度の低下を防ぎます。そして窓には熱を伝えにくい複層ガラスを使用して、ガラスから熱が逃げないようにします。
    また、忘れやすいのが玄関ドアです。玄関からの冷気で部屋が寒くなったり、ドアポストから冷たい風が入ってきたりします。そして玄関は熱伝導率が高い物質で作られていることが多いため、それを変更することで室内の温度が変わるということもよくあるのです。
  2. 気密性能を高めて、温度のムラを作らないこと
    住まいの気密性を高めることで、外から冷気の侵入が抑えられるとともに、せっかく温まった空気も逃げにくくなるので、少しの暖房で快適な環境を作ることができます。また床が冷たいと足元から熱が逃げていくので床にカーペットを敷いたり、スリッパをはくことでかなり改善します。窓のカーテンを閉めることでも、大きな変化が見込めます。

リフォームや新築を建てる場合は、これらの意識をすると大きな差が生まれると思います。

 

また、人が直接触れるのは床や壁がほとんどだと思うのですが、それらを自然素材にすると心地よさは大きく向上します。小さい頃からみなさまも感じているとは思いますが、同じ暑い日の日陰でもアスファルトやコンクリートと、公園の芝生に囲まれた木陰ではまるで感じる気持ちよさが変わります。もちろん、冬にも暖房で温められたコンクリート壁のそばと木の壁のそばでは感じ方が違うはずです。

そのため、私たちオオサワ創研は自然素材をふんだんにつかったお住まいにすることをオススメしています。

●自然素材について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ:

 自然素材について(リンク先の画像をクリックすると動画でご覧になれます)

 

まとめ

いかがでしょうか。
今回は過ごしやすい住まいづくりに大変重要であるにもかかわらず、見落としがちな体感温度についてお伝えしました。

季節や地域によっても違いがあるとは思いますが、一般的に湿度が24~26℃、湿度は40~60%が過ごしやすい住まい環境であると思います。その環境を意識的に作り出せるようにして、それにプラスして家族みんなが「快適だ」と思える体感温度にしていきたいものです。

そしてその快適さは、むやみやたらに光熱費がかかるものではなく、快適な環境をエコに作り出すのが今どきのやり方だと思います。

 

余談ではありますが、結構リフォームをご希望のお客様よりいただく質問が、「もともと断熱材を入れているはずなのにとても寒い」というもの。もちろん多くの可能性がそこにはあるのですが、良く調べてみると断熱材をきちんと隅々まで入っていない場合や、質の高い断熱材を使っていなかったということがあります。これは例えるならば1枚の良い羽毛布団で身体を覆っているのではなく、何枚かの座布団で覆うようなもの。

「どんな」断熱材を「どのように」入れているかによって、住まいの断熱性能は大きく変わりますので「なんか変だな」と思われている方は、一度お住まいの断熱性能を調査してみると良いでしょう。

●断熱材についての記事はこちらをどうぞ:

 断熱材の種類とそれらの比較。そして断熱住宅の未来について